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主婦という枯れない花
第6章 初めての相手
あの温泉旅行以来、性欲が強くなっているのを自覚する。
今更もう旦那とセックスしたいとは思わないがかと言ってこのままセックスしないで過ごすことはできそうもない。
女としての歓びを知ってしまったから。

アルバイトのシフトも夜に入る事も出始めた。夫とはほぼ家庭内別居状態になりつつあった。夜、夫の朝食を作っておき、夫は朝レンジで温めて食べる。夫の出社後に私は起き家事をこなしてから夫の夜ご飯を作りラップをし冷蔵庫に入れる。日によっては夕方以降に仕事に行く。
私が遅いシフトでアルバイト入ると言っても案の定何も言って来なかった。遅いシフトは学生が中心になる。
娘と同じくらいの子たちと一緒に仕事をしていると新鮮な気持ちになる。

1週間前に学生アルバイトの茜ちゃんに声をかけられる。
「牧さん、今度の土曜日の仕事終わりにみんなで呑みにいくんですけど一緒にどうですか?女の子私しか居なくて牧さん来てくれ無いかなって」
「土曜日か...考えておくね。」
「ぜひお願いします!」
私みたいな歳のおばさんと飲みに行って楽しいんだろうか。
少し気後れしたが次の日も誘われたので参加することにする。
当日仕事終わりに男の子3人と茜ちゃんと私と言うメンバーだった。
たしかに女の子一人は心許なかったのかもしれない。
店に入り席に座り乾杯をする。
「こんなオバサンで良かったの?」
「全然!来てくれて嬉しいですよ。私女の子1人だったし。拓也なんかいつも『牧さんきれいだなー』って言ってるもんね」
「お前言うなよ!」
そう言って拓也君が茜ちゃんの頭を軽く叩く。
拓也くんは今年成人したばかりだったはずだ。
「冗談でしょ?」
私はからかわれてるような気がして聴き返す。
「いや、そんな事ないですよ!」
「だって私あなた達の倍以上の年齢だよ。」
その一言に全員が驚く
「えー!もっと下だと思ってた!」
「まじか!?若いですね」
「本当だよ。大学生の娘いるもん。」
「えー!全然見えないですねー。」
それぞれが様々な反応をする。
正直悪い気はしない。

最初は仕事の愚痴が主だった話題だったがお酒が進むに連れて恋愛の話になる。誰々と誰々が付き合ってるとか誰々が可愛いやらで盛り上がる。私からはそんな話題で盛り上がってる、この子達が少し眩しく可愛く感じられた。絵梨佳も友達とこんな話をしているんだろうか。
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