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主婦という枯れない花
第6章 初めての相手
そんな含みを持たせたつもりは無かった。しかし外れという訳でもない。この数ヶ月で私は夫以外に抱かれてきたから。
「んーと、ご想像にお任せします。」
そう言って笑った。
「それ、有るって言ってるじゃないですか」
茜ちゃんが笑う。
「逆に茜ちゃんはないの?」
「えー。今の彼氏は付き合う前にエッチしましたけど、それくらいかな」
「えっそうなんだ?」
拓也君が意外そうに反応する。
「そうだよ。二人でのんでたら誘われて、まぁ良いかなって思って」
「マジか!」
何故か拓也くんが嬉しそうだ。
「まぁ流れでそうなるってことはあるでしょうね」
私も答える。
「拓也、だったら牧さんに童貞卒業させてもらえば?」
大樹君が急に言い出す。何を言ってるんだか。
「冗談言わないでよ。こんなオバサンが初めてじゃ嫌でしょ」
そう言って笑う。
「いや、全然嫌じゃないでしょ。なぁ拓也?」
「もちろん嫌じゃないけど、牧さんが嫌だろ」
そういう拓也くん。
「結婚してなければねー。全然いいんだけどねー。」
そう冗談っぽく言う。
「マジっすか」
拓也くんが色めく。
「でも私これだから。」
そう言って薬指の指輪を見せる。
「あー駄目だ。大人しく茜にしてもらえ」
大樹君が拓也君にいう。
「彼氏と別れたらねー」
そう言って茜ちゃんが笑った。

帰り道方向が一緒の拓也くんと大樹君に送ってもらう。 
大樹君の別れた彼女の話などして歩いていた。
途中で大樹君の家につき別れ、拓也君と二人きりになる。
拓也君の口数が少なくなる。
「さっきの話なんですけど」
そう言って拓也君の足が止まる。私が振り返る
「さっきの話?大樹君の元カノの話?」
「いや、そっちじゃなくて...」
少し言い淀んで意を決したように拓也君が切り出す。
「牧さんが綺麗だって俺が言ってたって話。茜がしてたじゃないですか」
「あぁ...言ってたね。」
「あれ、結構本気で思ってて。今日の飲み会にも茜に牧さんを誘ってもらうようにお願いしたんです。」
茜ちゃんはそんな素振り全く見せなかった。
「そうなんだ...ありがとう。楽しかったよ」
本心だった。年の離れた私を友達のように受け入れてくれてたから。
「その...俺の事どう思います?」
「えっ?どうって...」
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