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主婦という枯れない花
第2章 再び開き始めた花弁
「昔は四十代なんてオバサンな気がしてたけど、自分が実際なると、そんな気がしないじゃん?でも世間的にはオバサンなんだよ。一見若く見えても、きちんとした恋愛ってなると難しいよ」
遥香の一言は私には意外だった。遥香は昔からかなりモテて彼氏を切らした事がほぼ無かった筈だ。
「遥香でもそうなんだ。なら私なんか尚更だね」
そう言ってグラスを飲み干す。
「昔から言ってるけど美樹は気付いてないだけで美人だしモテてたんだよ。何回あんたに彼氏いるか男に聞かれたかわからないよ。今だってスタイル崩れてないし」
「またまたー。でもさ遥香彼氏いないの久し振りじゃないの?淋しいんじゃない?」
知らず知らず遥香にそういっているのは自分が淋しいからかもしれない。
「うーん。どうだろ。しばらくは良いかなー。それに恋愛関係は切ったけど男女の関係はあるからね」
一瞬意味を捉えかねた。
「どう言うこと?」
「別れたけどエッチはしてるからね。平たく言えばセフレってやつ?お互いにちゃんとした恋人できるまでだけど」
「本当に!?」
世の中にはそんな関係もあるとは聞いてはいた。自分には縁遠いものだと思っていた。セックスは好きな相手とする物でお互いが快楽のためだけにセックスする関係なんて成立するのか分かっていなかった。が、自分の親友が実際にそうだと聞くと現実感が増したような気がした。
「その人の事まだ好きとかじゃなくて?」
私としては当然の質問を返す。
「嫌いじゃないよ。ただ恋愛感情はないかなー。でもエッチしたいときってあるじゃない?その時に都合合えば会ってエッチだけするの。」
「そうなんだ...恋愛感情ないと私には無理だろうなー。」
本心だった。今までの人生で恋愛感情のある相手としかセックスしたことが無かった。
「逆に美樹はエッチしたくなること無いの?そういうときどうしてるの?」
お互いアルコールが回ってるのか、かなり赤裸々なことを話し始める。学生の頃は多少そういう話をする事もあったが、基本的に遥香の言う事を聞いてたり相槌打ってる事が多かった。
「どうだろう。映画とか観ててエッチなシーンになると少し思うこともあるけど」
「でしょ?そりゃあそうだよ。私達だってまだまだ女だもん。そういうときどうしてるのよ」
「えっ?」
答えに戸惑う。
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