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主婦という枯れない花
第7章 年の離れた友達
そう言ってまた茜ちゃんの顔が曇り、目に涙が溜まる。
ハンカチを差し出す。
「付き合ってると思ってた時は本当に好きだったんです。でも彼はそうじゃなかったんだなって。楽しかったときの事とか思い出しちゃって、そんな自分にも腹がたつというか...」
「忘れようと思っても簡単にはいかないよね...」
「そうなんです。夜とか一人で落ち込んじゃって。本当に好きだったから色んな事受け入れて頑張って来たのに...彼にとっては都合よくヤラせてくれる女だったんだなって」
「酷いね。こんな可愛い子なのに」
「彼女、私より可愛くなかったんです。私のほうが可愛いじゃんとか思っちゃったり。でも、そう思うのも嫉妬なんだなとか思って。そんな事思う自分も嫌になっちゃって...」
「しょうが無いよね。好きだったんだもん。でも茜ちゃん頑張ったよ。そんな事誰にも言わず我慢してたんでしょ?」
「だから今日、美樹さんが声かけてきてくれた時何か我慢してた物がはじけちゃって。でもスッキリした!」
「なんか私、年上なのにアドバイスとか何もしてないね。」
「確かに。でも美樹さんが聞いてくれて自分の中でもやもやになってた物がスッキリしたと言うか。」
そう言って茜ちゃんが笑う。やっぱり茜ちゃんには笑顔が似合う。
「私、男兄弟だからお姉ちゃんいたらこんな感じだったのかなー。」
「年の離れたお姉ちゃんね」
「かなりね!」
そう言っていたずらっぽく笑う。いつもの茜ちゃんに戻ってきた。
「良いよー。今日だけは言わせてあげる」
「美樹さんやさしー。なんかスッキリしたらお腹空いてきちゃった。もう一個ケーキ食べよ。」
もうひとつ運ばれてきたケーキに手を付ける。
「美樹さんって、そういう事あった?」
「そういう事?」
「その...エッチだけ目的でヤラれたこと」
茜ちゃんの問いにここ数ヶ月の出来事を思い出す。
「ココだけの話ね。私もあるよ」
「えー!酷い!」
「あー。ちょっと茜ちゃんとは違うかも」
「どういう事?」
「その...他の子には言わないでよ。」
「うん。」
「私もそのつもりでエッチしたから酷い事されたって訳ではなくて」
「えー!そうなんだ...何か大人だな」
そう言って茜ちゃんがケーキを食べ終える。
「その、セフレって事?」
「いや、一回限りだから少し違うかな」
「そうなんだー」
娘のような歳の女の子に話するのは照れくさいかった
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