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主婦という枯れない花
第9章 重なり合う花弁
「あった。ここだね」
所狭しと様々な玩具がおいてある。
「どれが良いと思う?」
茜ちゃんが聞いてくる
「私に聞かれても...」
「だって美樹ちゃん使ってるんでしょ?どれが良かった?」
「...このクリトリス吸引するやつと後はこのディルドかな。バイブもいいけど」
「じゃあその3つにする」
そう言って手に取りレジに向う。

「いい買い物したなー。楽しかった」
茜ちゃんは満足そうだ。
「大丈夫なの?そんなもの買って。自分の部屋無いんでしょ?」
「大丈夫だよ。これを隠すくらいの場所はあるし。私だって家で一人になるタイミングはあるからね。そういう時に使うんだー」
嬉しそうにしている茜ちゃんを見ると連れて行ってよかったとも思った。

家につき2人で並んで調理を始める。具材を炒めトマトソースと絡める。パスタを茹でソースと和える。茜ちゃんも慣れた手つきで食材を切っていた。
カルパッチョも作りローストビーフも切り分ける。
買ってきたスパークリング・ワインをグラスに注ぐ。
「じゃあ食べようか」
「うん!」
「「いただきます!」」
茜ちゃんがパスタを口にする。
「美味しー!」
「良かったー」
「うちのお母さんも料理上手いけど、美樹ちゃんも上手だね」
「ありがとう。茜ちゃんを包丁の使い方上手だったじゃない。」
「家族多いから良く手伝ったり日によっては私が作ったりしてるからね」
「偉いなー。絵梨佳なんか疲れて帰ってきて食べるだけだもん」
「部活頑張ってるんでしょ?しょうがないよー。」
茜ちゃんがグラスに口をつけ琥珀色の液体を流し込む。
「美味しい!」
「美味しいでしょ?これ結構好きなんだよねー。」
「あー。明日帰りたくないなぁ。」
「もう一晩泊まっていく?明後日の夕方に一緒のシフトだから一緒に出勤する?」
「えー!良いの??」
「私は良いよ。茜ちゃんいると楽しいし。明日、お母さんに電話しようか。」
「ヤッター!ありがとう!」
茜ちゃんの笑顔が弾ける。可愛い子だな。
「飲み会に誘った日あったじゃん?」
「うん。誘ってくれて嬉しかったなー。私からみたら子供みたいな年の子たちだもん。」
「そうなんだ。あれ実は拓也に美樹ちゃん誘ってほしいって言われてさ。本当は、私はそんなつもりなくてどっちでも良かったんだよね。ごめんね。」
「謝ること無いよ!拓也君に感謝しないとね。」
「本当だね。」
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