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あなただけ今晩は
第3章 泥湯温泉

私は、アキラと一緒に少しだけビールを飲んだ。

本当はアルコールの持ち込みは禁止だったのだが、アキラがビール好きだったので宿には内緒でビールを買って持って来たのを思い出した。

その缶ビールを飲みながらアキラはゲームをしていたのだ。
食事が済むと部屋に戻った。

旅行先はいつもの日常の生活とはちょっと違った気分にしてくれる。
私も、ちょっと違う気分になっていた。

それに、同棲してから初めての温泉旅行だった。
テンションは上がるに決まっていた。

部屋には確かテレビなどはなかった様に思う。
なので、私は夕飯を済ませた後はまた温泉に浸かりに行った。

温泉旅行に行くと必ず、着いてから直ぐに温泉に浸かりに行き、夕飯を食べてからまた浸かりに行き、夜寝る前にも浸かりに行き、朝は一番でお湯に浸かりに行っていたと思う。

それくらいに私は温泉が好きだった。
夜の奥山旅館の温泉はまた違っていた。

シンと静まり返った山の中の秘湯という感じがしたのだ。
夜空に浮かぶ星々を眺めながらの露天風呂は最高だったのだ

私は、湯あたりするのではないかと思っていた。
早々に温泉から上がることにした。

浴衣に着替えて部屋に入るとアキラがゲームをしながら私を待っていた。
私は、アキラの姿を見ると無性にセックスがしたくなるのだった。

そんな私の気持ちを察したのだろうか。
アキラがゲームをやめて私の傍にやって来た。

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