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あなただけ今晩は
第4章 結婚

この年の11月22日の“いい夫婦の日”に婚姻届けを出しに行った。
私は34歳でアキラは31歳だった。

私は2度目の結婚になる。
私たちは結婚式を挙げずにフォトウェディングにした。

私はいつになく綺麗にメイクをされて純白のウェディングドレスを着た。
その姿を見るとアキラはとても嬉しそうにこう言うのだ。

「彩ちゃん、いつになくメイクもバッチリでとても綺麗だよ…」
「そ、そうかな?ちょっとメイクが濃くない?」

「そんなことないよ、俺、凄くいいと思う…」
「あ、ありがとう…」

私はその言葉を聞くととても恥ずかしくなった。
女性の友人にアキラが映してくれたウェディングドレスのスナップ写真を見せるとこう言うのだ。

「彩ちゃん、マジで綺麗だわ…美し過ぎる…」
「そ、そうかな?」

「そうよ…34になんて見えない…」
「あ、ありがとう…」

私は実年齢には見えないという事なのだろうか。
そんな事を考えていた。

結婚したと同時に、アキラは私に毎月のお給料を全部渡してくれるようになった。
アキラの当時の給料は手取りで約40万くらいだったと思う。

月額はとても高く感じるが、蓋を開けて見ればそんな事はなかった。
半年に一度のボーナスもなく、退職金などもなしで月額40万だったのだ。

高いのか、安いのかはとても疑問に感じてしまうところだと言える。
でも、毎月これだけの金額を貰えるのもアキラの高学歴のお陰かも知れなかった。

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