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あなただけ今晩は
第5章 裂石温泉

この観音様は裂石観音と言うらしい。
この三峰神社にこの観音様は祀られている。
二人でお参りをした。
私は昔から観音様が大好きだったのだ。
お参りを終えると、またちょっとブラブラしてみたけれど、本当に観音様以外には何も無かった様に思う。
早々、宿に帰ることにした。
私は宿に帰ると直ぐにいつもの様に浴衣に着替えた。
そして、またお茶を頂いた。
アキラは押し入れから枕を取り出すと、また寝ころんでゲームをしている。
「アキラくん、私、露天風呂に入りに行ってくるわ…」
「うん、分かった…」
そう言うとまたアキラはゲームに夢中だった。
私は宿から「ゆゆぎ」を貸して貰い混浴の露天風呂に入りに行った。
でも、私が入った時は誰もいなかったのだ。
大きな御影石が櫓の様に積まれている露天風呂だった。
流石、裂石温泉だと言える様な風景だった。
私は温泉を愉しんだ。
外の緑の木々や流れる川のせせらぎを聞きながら入る温泉は最高だった。
のぼせてしまうので、その前に上がることにした。
部屋に帰るとアキラはまだゲームで遊んでいる。
「アキラくんは温泉には入りに行かないの?」
「え?夜に彩ちゃんと一緒に露天風呂に行くよ…」

