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あなただけ今晩は
第5章 裂石温泉
「そう?なら一緒に行きましょうね…」
そんな会話をしていると夕飯の時間になった。
夕飯は屋久杉の大きな囲炉裏と昔、銀行だったという建物の鬼瓦が構える食事処の広間で頂いた。
40畳の畳の間になっていて脚の高いテーブル席はなかった。
食事は自家農園で出来たお米や野菜、山や野を歩いて摘んできた食材を使い、素朴ながらも季節感の溢れる品々だった。
春の山菜、秋の茸、川魚や珍味もあるとのこと。
確か、川魚の焼き物や山菜が出たと思う。
山菜は相変わらずアキラは食べられずに私に小鉢を渡してくる。
その姿は本当に子供の様だったのだ。
食事を済ませ部屋に戻るとそこには布団が2枚敷いてあった。
その布団にアキラは寝ころんでまたゲームをしている。
私は、またお茶を頂いた。
そして、少し布団に入って横になっていた。
ちょっと長風呂で湯あたりしたかもしれなかった。
なので、ちょっと休もうと思ったのだ。
テレビはあったけれど敢えて付ける事はしなかった。
川のせせらぎが静かに部屋に響いている。
何気に寝そうになった時だ。
アキラがこう言ってくる。
「彩ちゃん、露天風呂にいかない?」
「え?いいわよ…」
こんな会話があり、私たちは露天風呂に入りに行く事になった。