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あなただけ今晩は
第2章 同棲生活

スバルのレガシィと言えばかなりの高級車だと私は思っていた。
現にレガシィはピンからキリまであると思うが安くても300万はしたと思う。

「構わないけど、お金あるの?」
「うん、俺、前の会社で毎月積み立て貯金してたから400万程あるからさ…」

「あら、そんなに貯金していたの?」
「えー?だって社会人5~6年もしてたら400万くらい貯まるよ…」

なるほど、確かに真面目に毎月貯金をしてゆけばそれくらいは貯まるだろうと私は納得してしまった。
アキラは基本、とても真面目で堅実なのだった。

「で、いつ車は買うの?」
「うん、今度の土曜日にでもディーラーに行こうかなと思ってさ…」

「私も一緒に行っていいのかな?」
「もちろんだよ、彩ちゃんも一緒に来て選んでよ…」

「でも、もうレガシィ買うって決めてるんでしょう?」

そう言うと私は笑って見せる。
アキラはちょっとバツが悪そうにして笑うのだ。

そして、土曜日に私たちは自宅から直ぐ近くにあるスバルを訪れた。
レガシィを試乗したアキラは上機嫌だった。

「彩ちゃん、この車最高だよ…」
「気に入ったの?」

「うん、気に入ったよ。彩ちゃんだって運転しても構わないからさ…」

その当時、私は運転免許も持っていたのだ。
その新車を私にも運転させてくれると言う。

私はちょっと嬉しかった。

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