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あなただけ今晩は
第2章 同棲生活

この試乗でアキラはブルーのツインターボのレガシィをキャッシュで買ったのだ。
私の記憶が正しければ確か300万はしたと思う。
思い切りが良いと言えば本当に思い切りが良いと私は感じてしまった。
でも、アキラはこう言うのだ。
「また、働けば貯金できるしね…」
「そうね…」
アキラはとても前向きで明るい考え方をしていると私は思った。
そんな彼をもっと好きになってゆく。
ちょっと買い物に出掛けるのには重い車かも知れなかったが、アキラの故郷は仙台だった。
帰省する時、東北道などを走る際などはやはり馬力もあるレガシィの方がいいだろうと思った。
私たちはこの車で良く近くの生協に買い物に出掛けた。
買い出しにはいつもアキラが車を運転してくれていたのだ。
「今夜は何が食べたい?」
「そーだなー?寒いからお鍋かおでんがいいな…」
「なら、今夜はおでんにしようか?」
「うん、それでもいいよ…」
「なら、材料を買うわ…」
私はおでんの具材をカートに入れてゆく。
アキラは子供の様にカートに片脚を掛けてカートを押してゆくのだ。
その姿は子供そのものだった。
「彩ちゃん、大根とがんも忘れないで…」
アキラはおでんのがんもと大根が大好きだった。
その他の具材もカートに入れてゆく。

