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第5章 第四章　躾のセックス

だとすると、日本のＡＶはまさに『究極の恋愛』の具現なのよ」
「ＡＶが『究極の恋愛』なんですか？」
「そうよ。ＡＶが『理想のセックス』なんだから。理想のセックスを具現化して、映像という形にして提供するＡＶは『究極の恋愛』という夢を大衆に提供しているのよ」
「それがサクラさんの研究テーマなんですか？」
「そう。『ＡＶこそ究極の恋愛映画』。これが私の研究テーマなの」
「すごいですね。カメラ目線でもう一度、お願いします」
　サクラはわざと挑発的に微笑み、カメラに向けて色っぽい目線で言った。
「みなさん、『ＡＶこそ理想の恋愛』『ＡＶこそ究極の恋愛映画』なんです」
「ありがとうございます。それで、研究のためにＡＶを体験してみようと思われたんですね？」
「そういうことよ。研究するからには、やっぱり体験してみるのが一番いいかと思って。ネットを見ていたら、そういうサイトがあったので。これだと」
「究極の恋愛を体験できる、というわけですね？」
「そうよ。『究極の恋愛映画』に出演できるんだから、すごく楽しみ。『理想の恋愛』を体験できるのよ。いったいどんな『究極の恋愛』を体験できるのか、ワクワクするわ」
「では自己紹介も兼ねて、もう一度カメラ目線でお願いします」
「下総文化大学、準教授、泉佐野桜、二十六歳です。『恋愛とセックス』を研究する社会学者です。今回『理想の恋愛』を研究するフィールドワークとして、ＡＶ一日体験に応募しました。ＡＶは現代における『理想のセックス』の具現化です。今の日本人にとっては『ＡＶこそ理想の恋愛』であり『ＡＶこそ究極の恋愛映画』です。究極の恋愛映画に出演して、究極の恋愛を体験できることを、楽しみにしています」
「もう一度、次は短めのセリフでお願いします」