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高校生の性春・日記帳
第27章 1月8日(始業式)初夢

勇樹が鷹子の処女を奪いそこなうなんて、さらに2日間も体調不良で学校を休むなんて、よほどの出来事があったに違いない。

鷹子のアパートは忍者屋敷だったのだろうか? たとえどんなに危うい仕掛けがあるにしても、事情をつきとめなければならないだろう。

だから僕は鷹子に、じゃあ、僕が処女を奪ってあげるよと宣言したのです。
鷹子はちょっとためらったけど、黙ってうなずいて、その日の放課後に二人でアパートへ行きました。

鉄筋3階建てアパートの2階の端っこのドアを開けたら、いきなりお母さんに出迎えられたので、僕は驚いて鷹子と目を合わせたのです。

共稼ぎのお母さんは不在だと思っていたのに……母親の前で娘の処女なんか奪えないじゃないかと思って鷹子を咎めるように睨みつけたのです。

鷹子は無表情に玄関を入ると、お母さんが笑顔で迎えてくれました。

「あら、いらっしゃい。あなたが勇樹くんのお友達の琢磨くんね。鷹子からお話を聞いてますよ。うふふ、うふふ」

お母さんの瞳は爛々と輝き、女郎蜘蛛の眼差しに思えたのです。

その時、勇樹が2日間も学校を休んだ原因は、鷹子じゃなくてお母さんのせいじゃないかと、なぜか僕は直感したのです。

だからといって、いきなりお母さんに勇樹のことを問いただすなんてできません。


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