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12歳年下の彼と入籍する話
第1章 7月の…旅行の後の話……

『はぁ?何言うてんねんて
大丸神戸みせやろが…』

港斗のその言葉に、來翔が
意味が分からないと言いたげに
顔を顰めながらそう言った。

『そう言えば…不思議ではあるか…、
だって、普通だったら垂水店て書いて
たるみてんって読むもんね…。
なんで大丸だけ…みせ読みなんだろ?』

昔からそう呼んでいたから
疑問にも感じた事は無かったんだが、
大丸神戸店の店を『てん』ではなく
『みせ』と呼ぶ…常識があるのだ。

『確かにそれ…僕も不思議でしたね…
僕…実家は九州の方なので…』

そう小林が言って、小林の
実家は九州の方らしく。
こっちには中学生の頃に来たのだそうで。
その呼び方には疑問を持っていたのだそうだ。

『壮太ッ…じゃなかった…、
小林サンってお生まれは…
…九州の方…なんですか?』

『元々は博多の方だけど…、
何だかんだ言っても…もう人生の
半分ぐらい…こっちになってるし
こっちの方が…長くなるだろうから…』

もう九州の家も祖父母は…
別の場所に移っているので
売りに出したとの事だったので。
帰る先もないのだと話していた。

アイスキャンデーを食べ終わって
話の方も、ひと段落着いた頃に
もうそろそろ、小林君と葵ちゃんは
帰ると言う事だったので
シャワーを浴びて貰って、
玄関の所まで残りのメンバーで
お見送りして。

ガーデンナイトプールパーティーは
私達と双子の4人のパーティーになった。

まぁ、來翔さんがずっと
喋ってるには喋ってるから、
2人が帰って静かになるとか
そんな感じも…全然無い感じだったけど。

『ハイボール飲みましょうよ、
ウイスキーありますよ?』

『ミナト~、ウイスキーさ
ここにビール、あるから、
ビール割りにして飲んでみぃへん?』

『ボイラーメーカーでしょ?
ねぇ、ミナト、ショットグラスある?
後、大きめのビールのグラスと』

ショットグラスと、
ビール用のグラスがあるかと
有翔が港斗に尋ねて来て。
代わりに台所に行って、
有翔のご所望の品の
100均で買った
小さいショットグラスと
ピルスナーグラスを用意して戻ると。

有翔がそのピルスナーグラスに
ビールを6分目まで注いで、
そのグラスの中に、
ウイスキーで満たした
ショットグラスを沈めた。


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