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12歳年下の彼と入籍する話
第6章 お盆休み
『いちごバターは僕も
買えたの奇跡だと思ってるし…』
『ほら、見て見てぇ
夜はこれ、焼くからね?』
と言って…神戸牛の
サーロインステーキを見せて来て。
もう見ただけで絶対、美味しいのは
その見事な霜降りで分かる感じだった。
お茶を飲み終える頃には、
浩一さんと紫門君、
それからちょっと遅れて
紫杏さんの一家が合流して
一気にお家は賑やかになる。
成城石井のたまごパンは
紫杏さんの所のおちびちゃん2人に
あげようと思って買った物だったので。
『すいません、お邪魔します…
また…賑やかにしてしまいますが…』
『すいません、お邪魔させて頂きます』
玄関の方で出迎えた亜希子と
紫杏さんのご夫婦が挨拶をしていて。
亜希子さんの間をすり抜けて
おちびちゃん達がリビングに来て。
私の手にあった、たまごパンに
視線が釘付けになっていたので。
『たまごパンさんだぁ~』
『たまごパン、食べたーい
お姉ちゃん頂戴~い』
ぐるぐると…私の周りを
2人がぐるぐるしながら
玉子パン食べたいコールをしていて
紫杏さんがこっちに慌てて来たので、
これどうぞと…お土産をお渡しした。
おちびちゃん達は、4月の時以来に
であったけど、随分大きくなっていて。
ちょこんとソファに座って
もぐもぐと玉子パンを貪っていて。
紫杏さんが、お茶を2人に
合間に声を掛けて飲ませていた。
『ありがとうございます、巴さん
うちの子達…玉子パン大好きで…』
「いえ、私の甥っ子もたまごパン
好きで良く食べてるんで…」
うちの甥っ子の大和が食べてるのは、
成城石井のやつじゃないけど
小さい子はたまごパン好きって
そんなイメージあったけど…。
あながち間違いでも…無さそうだったった。
『港斗もねぇ、ケーキをね
買って来てくれたんだけどね?
私も…おちびちゃんが喜ぶと思ってね
ミネットのケーキ買って来ちゃったのよ~』
パティスリーミネットと言うのは
西宮にある有名店で、オープンから
1時間ほどで完売してしまう…
猫ちゃんの形をしたケーキのお店。
亜希子さんは今日の為に
ケーキを予約してくれていたみたいで。