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【暴行野郎Xチーム】淫獄に墜ちて雌奴隷になった令夫人・千佳子
第5章 再婚まで
とても頑張れという気にはなれなかった。話を聞き終わって、俺の心は決まっていた。

「そんなところにいてはダメだ。俺のところに来ないか?」

と、千佳子に話した。千佳子は、その意味がわからなかったようだった。だから、重ねて、

「年齢差を気にしないなら、俺と一緒になってくれ」

と、提案をした。

「息子さんたちは…」

と、だけ言って言葉を濁した千佳子。はっきりとものをいうのが苦手らしい。

「この間、会ったのが長男と次男だが、2人とも君に憧れていたよ。ま、次男は、『ママに似ていた』とか言っていたが」

と、俺が話すと、

「奥様に似ていますか?」

と、訊く千佳子。

「私の女性の好みに変化はないから、似ているのかもしれない。確信はないが」

と、話すと、

「中高生というと難しい時期ですね。懐いてくれるかしら」

と、結婚を前提にした感じで話す千佳子に、俺は、嬉しかった。

「懐くかどうかより、息子たちにとっては憧れの存在かもしれない。息子たちの物差しは、賢いか、綺麗かということだと思う。才色兼備の君なら問題ないと思うが」

と、話すと、

「才色兼備ですか?単なるパラサイト、寄生生物です」

と、自嘲する千佳子。それは、最初、俺が思った感想だった。パラサイト…。寄生。

「寄生も共生だよ。俺は、君と共生して生きていきたい」

と、伝えた。

「いいのですか?私みたいなポスドク崩れで」

と、卑下する千佳子。

「そんな言い方はよくない。俺は、君の優秀さを知っている。そして、優しさも知っている」

と、言葉に力を込めた。

「そうですか。こんな私で良ければ、拾ってください」

と、微笑んだ千佳子。カップを持つ彼女の手に、俺は手を重ねて、

「じゃあ、結婚してくれ」

と、ダメを押した。千佳子は頷いて、

「今だから言いますね。初めて祖母を連れてあの病院に行って、先生に会ったとき、亡くなった父に似ているって思ったんです。私、家族は祖母しかいないから。父が亡くなって、母は、私を祖母に預けて、再婚して、音信不通です。母に捨てられた捨て猫なの。先生が欲しいなら、拾って帰ってください」

と、笑った。そして、一緒になることになった俺と千佳子。結婚して、すぐに、千佳子の祖母は85歳だったが、心筋梗塞で亡くなった。死期を悟って最期に孫を俺に託したのかもしれない。
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