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【暴行野郎Xチーム】淫獄に墜ちて雌奴隷になった令夫人・千佳子
第5章 再婚まで
その日の夜。帰宅して、メールをチェックした。

名刺には、携帯電話の番号と、病院のメールアドレスと、個人用のメールアドレスが記載されている。電話の着信はなかったし、勤務中に確認したが病院のメールアドレスにもメールは業務関係以外はなかった。

千佳子からメールが来るとすれば、個人用のメールアドレスだろうと思っていただけに、帰宅する足取りは早かった。息が上がるほどの速さで歩いてというか、小走りで自宅にたどり着いた。こんなことなら、スマートフォンからも個人用のメールアドレスにログインできるようにしておくのだったと後悔したくらいだった。

自宅に帰ると、当然、息子たちは帰宅して、各々学校の宿題か何か、勉強をしている感じだった。

書斎に入ると、パソコンを立ち上げて、メールをチェックした。タイトルに、『千佳子です』という文字を見た時は、30歳は若返ってガッツポーズをしたことを憶えている。

メールの内容は、祖母が迷惑を掛けたことを詫びる内容から始まっていた。場所柄もわきまえず、しかも、奥様を亡くされた悲しみにも留意せずに、再婚の話などした祖母のことを謝罪していた。私が話した年齢差に関しては、同世代の男性では、頼甲斐がないということ。ゆえに年齢差は気にしていないということ。研究については、ポスドクの置かれている状況について述べたうえで、遣り甲斐はあるが、心が折れそうな状況についてなどが切々と述べられており、最後に『一度、お会いしてお話したいです』と、あった。

都合の良い日時を書き出して、返信した。すぐに、そのなかから千佳子が選んで返信が来て、日時を取り決めた。

そして、すぐに、その日は来た。

駅に近いスターバックスで話した。若く見えるとは言われるものの50歳前の中年と、30歳前だが、明らか若く見える学生風の女性の組み合わせは、就職活動か何かの一環にしか見えなかったかもしれない。

千佳子と話をしていて、彼女の研究への熱意が冷めていることを感じた。メールでもポスドクの置かれている状況について述べていた。男尊女卑の世界。アカハラ、セクハラの横行。団塊の世代の老害達はいなくなったが、バブル期の倫理観が欠如した連中は、医師の世界だけではなく、いろいろなところに生息していることを実感した。
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