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第20章 開いた淫獄の扉

正井の動きに気を取られている間に、百々が後ろから抱きしめてきて、耳元で、

「女性らしい、いいカラダをしている。肌が綺麗だ」

と、囁いた。2人の誰の手がどこを触っているのか、辿ろうにも辿れないほど、弄ってくる。手慣れた感じでフロントホックのブラジャーを外された。身体を捩ろうにも、後ろの百々の太腿でロックされたように動かせない。それに、回された百々の腕。その腕が下腹部を押さえ、反対の腕が…。パンティストッキングの上からショーツのフロントのあたりを指一本で撫でる…。

唇を重ねていた正井の唇が、私の唇を吸う。口角の辺りにザラッとした感覚。正井の舌が口角の方から、口の中に入ってくるのがわかった…。私の閉じられた唇をこじ開けるように、口角から攻める正井の舌。顎を掴む手とは反対の手が、私の頬を撫でる。そこから降りていく手のひらの感触。指先が撫でながら首を降りて、鎖骨を摩って、胸の谷間を一本の指が滑っていく。

なぜ？こんな他愛もない動きなのに、カラダが熱くなってくる。

激しさはない…。ただ、撫でる。指一本だけで…。それなのに、抗えない。頭では拒絶しようと思っても、動かない身体。そのカラダが勝手に反応して…。カラダが熱くなっていく。

これが、元ホストといえ、後輩ホストを束ねる男の実力なの？『俺様』と自称する頭の弱そうな男なのに、女性を魅了する男の実力ということなの？そう思ったわ。でも、あとでわかったのは、正井の実力はそんなものではないということ。カリスマホストが何故、カリスマなのか、まだ、このころは知らなかったわ。

そして、パンティストッキングの上からショーツのフロントとクロッチの縫い目を指で押す百々。縫製の生地が分厚くなっている部分で陰核の突起を擦った…。指一本の指の腹で、摩る…生地の微妙な段差が突起を刺激する感じ。耳元で、

「クリが勃起したよ」

と、話す声。そして、突起を指で弾いた…。ピクッと、カラダが反応して、背筋が伸びた。

「カラダ全体で刺激を受け止めているね」

と、語尾が弾む百々の声。身体を動かして、腰を回転させて、抗おうとしても、ビクともしない…。

正井の指が左右の乳房の周囲を∞の字を描くように撫でまわる。乳首を触られているわけでもないのに、乳首が熱くなってくる。乳房も…。