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【暴行野郎Xチーム】淫獄に墜ちて雌奴隷になった令夫人・千佳子
第22章 疾風迅雷・屈服
それくらいわかっていたわ。転がっているリストバンドが足元に見えた。咄嗟にそれに左手を入れた。向かってくる百々に、右手を突き上げた。それを顔を右に振って避けた百々。その顔面に左手のリストバンドを握りしめた拳を撃ち込んだ。クリーンヒットしたと思ったけど、それも躱された。でも、拳は顔をかすめた。

「おお!」

と、驚く久万。無言で目を見開いている大神。

「本当に見ただけか?ボクシングをしていたんじゃないのか?」

と、顔を引きつらせて話す百々。

「まるで、井上尚弥の左フックみたいだ」

と、唾を飲み込んで、笑った百々。近すぎる。

「覚えておくんだな。クリンチっていうんだよ。リングならレフェリーが離すが、ここには、レフェリーはいない」

と、言いながら、圧し掛かる百々。至近距離から脇腹を叩いても、鍛えている百々の脇腹には効かない感じで、

「この距離だと効かない。痛くも痒くもない。今度はこっちの番だ」

と、百々の平手打ちが頬を打った。

「顔は止めろ」

と、倒れていたはずの正井の声。

「加減はしているさ」

と、話す百々。確かに衝撃はあったけど、痛みはそれほどでもない感じだったわ。押さえ付けられて、右手で平手打ちをして、左手で喉を押さえた百々。

息が…。苦しい…。

「もう終わりだ。抵抗するなら、このまま、殺すぞ」

と、凄みの効いた声で睨む百々。私は睨み返した。さらに喉に力を籠め、右手で先ほどとは反対の頬を叩く…。立ち上がって心配そうに私を見る正井が見えた。

気道が確保できない…。意識が…。目の前の百々の顔がぼやけて来た。

「そこまでだ」

と、叫ぶ正井。

「わかっているって」

と、答えて、僅かに力を抜いた百々。微かに気道確保ができた…。

「まだ、抵抗するか?」

と、訊く百々。首を振ったわ…。力の差を感じた…。鍛えた男に、私の力では対抗できない。いくら脇腹を叩いても、まったく効いていなかった…。押さえ付けられた喉。呼吸困難で、身体の力が抜けて、意識が飛びかけた…。

仰向けに倒れている私の上に圧し掛かっている百々。私の腰の上に、腰を落として座るような位置。

「首を振るだけじゃあわからない。降参するか?答えろ!」

と、百々が私に言った。

「もう、抵抗しないわ」

と、私が呼吸を整えて話すと、百々が、笑った。
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