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【暴行野郎Xチーム】淫獄に墜ちて雌奴隷になった令夫人・千佳子
第5章 再婚まで
話をしながら、浮足立つ心。千佳子が院生で学生の雰囲気が漂っているからなのか、私も学生の頃に戻ったように、心が若返る感覚があった。

後学のためにと、研究発表のシンポジウムに参加させていた長男の頼賢、次男の頼賀が、私たちを見つけて、声を掛けてきた。高校生になったばかりだった長男の頼賢。中学生になったばかりだった頼賀。

礼儀正しく挨拶をして、千佳子の研究発表の内容に関して、部分的に理解していて、

「凄いです。僕も理系の研究者になりたいんです」

と、はにかむ頼賀。専門性が高い内容だけに、理解するレベルには達していない次男の頼賀は、

「難しくて、全然理解できませんでした」

と、苦笑いしていた。そんな二人を明るく、優しく励ます千佳子を見て、妻を亡くしていた私は妻になって欲しいと思った。子供たちの反応も、良かった。母親が亡くなって以降、塞ぎがちで、暗い表情が多かった頼賢も頼賀も、久しぶりの笑顔だった。

昼から学校の部活の練習がある2人は、そのあと、すぐに別れたが、その日の夕飯のときに、頼賢が

「今日、女の人、すごかったね。女性で先端科学技術大学院で研究しているなんて」

と、憧れるように話していた。

「今日の人は女医さんになるの?」

と、訊く頼賀。

「医学部を卒業して医師国家試験に通ると医師になれるが、あの人は、農学部か工学部だろうね。バイオサイエンスだからね。医学・薬学・生物化学などは重なる分野を研究するからね。あの人には、医学より薬学や生物化学の方が良いと思うよ」

と、話した。

「綺麗な人だったね」

と、頼賢が話すと、頼賀も頷いて、10歳以上年上の千佳子に憧れている風で、

「そうだね。ママに似ていたね」

と、話した。確かに、似ているところもあるかもしれない。いや、服装か。スタイルは似ていたかもしれないが、妻は、出産のたびに少しずつ太り、三男の頼貢が生まれたころは、ふっくらとしていた。まさか、四番目の子の死産が原因で亡くなるとは思わなかったが…。10万分の4という低確率なのに…。茫然自失になったことを憶えている。子供たちも一緒だった。

頼賀の『ママに似ていた』は、余計だった。私も気分が落ち込んだし、頼賢や頼貢の表情も曇ったというより、頼貢に至っては、泣き出しそうになって、堪えている表情が見ている私をさらに落ち込ませた。
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