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第3章 マスカレード

びくっ

不意に耳元で囁かれ
身体を震わせた。

向きを変えさせられて
先ほどの声の主に抱きしめられると

唇が奪われた。

ﾁｭｯ…

ﾁｭｯ…

何度も啄むように…
ｸﾁｭ…


『んっ』

なんとか身をよじって逃げ出したいのに
男は頭を押さえていて
さらに舌を無理矢理口の中に浸入させた。


ｸﾁｭ…

男の舌が私の舌を絡め取る。

唾液が絡まる…


びくんっ

体の奥から熱が沸き上がってくる。

なに…

あ、あつい…

『あっあぁ…』
身体の中心から熱が吹き出す。

「貴女の力が目覚めるはずです。
私たちは体液が交わる事で力を高める…」

男は口づけの合間に
耳元で囁く。

はぁっ…はぁっ…

呼吸が乱れ思考が鈍る。

「心配しなくていい…
怖くないから…
自分の本能に従って…」


首筋に吸い付かれて
身体が震える。