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秘密の花園
第5章 覚醒
ラディンは皆がいなくなると型通りの診察をして
異常がないことを確かめると
私に一枚の便箋を渡してきた。
【誰かに聞かれるといけないので
手紙にしました
声に出さずに質問が有れば紙に書いてください
私は姫が力をコントロールできるようになるために
教育係として呼ばれました
姫の体調が回復し次第
私の城にきていただきたい
長い時間ではありません
ほんの数日です
了承していただけますか?】
そんな…
私は城から一歩も出たことがないのに…
《私には判断できません》
私は素直な考えを書いて見せた。
【国王陛下はご存知です
もうすぐ城に戻られる予定ですから
それからにしましょう】
まだ決心がつかない私の手を
ラディンは大きな手で優しく包んだ。