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秘密の花園
第7章 羽化
ソフィアは後片付けをすると、お昼ご飯が入ったバスケットを置いて帰っていった。
実はソフィアも私の修行を手伝ってくれるのではと思っていたので
ラディンと二人っきりになると緊張が増してきた。
「では、こちらへ…」
ソフィアを見送りに出ていたラディンが戻ると
直ぐにラディンの部屋に案内された。
「実はこの屋敷には…」
そう良いながら床の一部に手を掛けると
床が外れ、下へ伸びる階段が現れた。
「私も最近見つけたんです。
でも修行にはぴったりの場所ですよ」
蝋燭を手にしたラディンが先に降りていった。
遅れないように後に続く。
予想以上に長い階段に恐怖感を覚えた頃
階段が終わり
小さな部屋にたどり着いた。
テーブルと椅子が2脚
本棚とソファーがあるだけの簡素な部屋だった。
壁にかけてあるランプに火を入れると
仄かな灯りが小さな部屋を包んだ。
「さぁ、何から始めようかな?」
私の為に椅子を引いて座らせると
向かい側に座ったラディンがテーブルの上で手を差し出した。
私の手がラディンの手にふれ
「意識を右手に集中して…」
私は言われた通りにしたいと思っても
どういう風にすれば良いんだろ…
できる限り言葉通り
やってみた。