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unbalance
第16章 拒絶



 スカートの裾から手を外し、彼女の胸を探る。
ブラウスの上から彼女の胸を揉むと、下着が上滑りする感覚があった。

ブラウスをスカートのウエストから引っ張り出して、中に手を入れる。
彼女の左手が阻もうとした。
振りほどいて、下着の脇から手を突っ込む。
彼女の胸を揉む。
意外にも、ひんやりと冷たかった。
そして、柔らかい。



手のひらの中心に突起を感じながら、彼女の胸を捏ねまわす。
素肌と素肌が汗で吸い付いて、まるで俺の手と彼女の胸が繋がっているみたいな感覚になってきた。
自分と霧野の境界が曖昧になってくる。
このまま、離れなくなってしまえばいいのに。



 捲れたスカートが落ちないように体で抑えながら腰の位置を変える。
硬く突き出した性欲の塊で、彼女の隠れた小さなしこりを、強く擦り上げる。
ぐいぐいと潰すようにこする。

なあ、どんな気分だよ。
好きでもない奴にこんなことされるのは。
無理やり侵されるのは。
このまま壊してしまおうか。
ほかの男に軽々に股を開かないように。
俺だけのものになるように――



「やめてっ!」

 耳を劈く甲高い声と、肩を引き剥がすように押す手に、我に返った。


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