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第22章 本心



 いいよ、しかたがない。私がしてあげようじゃないか。
それでさっさと出させて、賢者タイムに入っているあいだに帰ろう。
うん、それがいい。

 ……それができるかどうかは、私の技術次第だけれど。



 深呼吸して、――やっぱり真っ直ぐ目を向けるのは恥ずかしくて、内腿のあたりを見つめながら視界の端にとらえる。
さっき反り上がる勢いで上を向いていたモノが、今は少し小さくなっている気がした。
時間をおいたせいか、ウエットティッシュのせいか、上ではなくて斜め前を指している。



 ちらりと見ては目を逸らす私と対照的に、相馬は悠々と脚を開いて座り、平気そうに私を見下ろしている。

なんでよ、もっと隠したりしなさいよ。



 相馬がワイシャツのボタンを外し終わって、袖を抜いてベッドの後ろに放る。

「してくれるんじゃないの?」

「す、するよ!」



 私は目を細めながら、恐る恐る手を添わせた。

 触れたそれがぴくりと動いた。



「その……自分から言っといてなんだけど、別に得意とかじゃないから……あんま期待しないでね……?」

 相馬の顔を見上げながら念のため前置きすると、相馬はにやりと笑った。

「そうやってハードル下げといて、実は手練だったりして」

「んなわけないでしょ!?」

 相馬は私のことを何だと思ってるんだ。


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