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unbalance
第27章 通知
外に出た瞬間立ち込めるむわっとした夏の空気にアテられながら、急いで車に乗りこむ。
日陰に停められたとはいえあっという間に暑くなってしまった車内をエアコンで冷やしながら、今朝の訪問先に、飲み会に参加させていただきたい旨電話する。
先方の返事は、「相馬くんみたいなやる気ある若い子は大歓迎だよ!」だった。
人とコミュニケーションを取るのは好きだったし、気に入られるのも、正直言って得意だった。
なのに――、
『ありがとうございました。すみません、ご迷惑お掛けしました』
さっきチャットをくれた先輩にメッセージを送ると、返事はすぐに返ってきた。
『おう。なんか面白いことになってんな』
面白いとか言わんでくださいよ。こっちは精神擦り減らしてるんですから。
『進展あったら報告しろよ』
はあ、まあ、
『とりあえず明日の夜に持ち越しになりました』