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第32章 目元



と話し始めたはいいものの、説明しながら虚しくなってくる。
相馬は黙って聞いていた。
どうせやっぱり、何それ覚えてない、そんなどうでもいいこと気にしてたの、なんて返事が返ってくるのだろうと思った。



 実際は、そうではなかった。
話すうちに、相馬はしだいに私から手を離し、隣に座ったまま今度は自分の頭を抱えた。



「霧野、聞いてたの……」

「覚えてるの?」

「覚えてるもなにも」



 相馬が盛大に息をついて、手を伸ばして自分の席からグラスを取ると、ぐっと大きめに一口飲んだ。

「霧野」

 徐に真剣な調子で名前を呼ばれてちょっと戸惑う。

「な、何?」

「舐めていい?」



 え? ……あ、お酒の味見、かな?



「どうぞ」

 私の飲んでいたコスモポリタンを相馬の前に置くと、

「ありがと」

 相馬は私の頬に手を添えて、自分のほうを向かせた。


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