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unbalance
第34章 ロングアイランドアイスティー

「……っていうか」
相馬は相変わらずこっちを見ない。
「霧野はやっぱ、資料作りと成績で目立ってたから……。
霧野が可愛いのみんなまだ気づいてないだろうって高括ってたら……意外とみんなが、霧野いいよなみたいなこと言うから……」
うわ、男子ってまだそんな話してるんだ。
大学時代は、男子だけになるとそんな会話をしてるとは聞いたことあったけど。
きっと、私が抜けて男性だけになったからそんな話題に流れたんだろう。
既婚者が半分を占めているというのに、社会人になっても、結構ガキなんだな。
「うるせえお前らがそんないかがわしい目で霧野を見るなって思って……」
先輩がたに向かって、お前らなんて。
「彼氏でもない癖に」
「わあってるよ! でも」
ああ、相馬、お酒回ってる。
「俺がいちばん霧野のこと好きだよ」
「……今までそんな素振り、ちっとも見せなかった癖に」

