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第34章 ロングアイランドアイスティー



「割と好物件だと思うんだけど。
 もし仮に霧野が実は職場以外ではめちゃめちゃズボラ駄目人間で、部屋がゴミ屋敷で、寝癖が酷くても、俺、気にしないよ」

「そ、そんなことは……ないけど……」

 ない、けど、どきりとした。



 まるで見透かされたようだった。


悪い意味で真面目な性格が祟って、家も常にそれなりに片付いているほうだと思うし、人と会うときは最低限のお化粧をしないと許せなかった。
友だちにも同僚にも、人生で数人の恋人にも、しっかりした女だと思われてきた。
別にしっかりしているわけじゃない。手の抜き方がわからないだけだ。



 結果、友だちには頼れるお姉さんとしか思われていない。
甘えることは許されなくなった。

仕事がいつまでも終わらなくても誰にも相談できなくなった。

家事もデートのお膳立てもすべてを私に任せてソファで寝ていたいつかの恋人には、お前といると疲れると言われて振られた。



 相馬のその言葉は、まるですべてお見通しとでも言うようで、

「気ぃ抜いた格好の霧野も可愛かったし」

「あ、……あれは」



 いつのことを指しているかはすぐにわかった。
相馬の前で、借りもののスウェット姿で、酔って仕事の愚痴なんて――



「その……イレギュラーというか……なんかちょっと、非日常というか、変なテンションになってたのかも……」


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