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第37章 お預け



「……さすがに辛抱堪らんわ」


 相馬が呟いたかと思うと、急に私の手を振り切って、体を起こした。
追う間もなく、相馬は一旦膝立ちになって下着を脱ぎ捨てると、また元の位置に戻ってくる。



「大丈夫、霧野がイくまで入れないから」

「う、うん」

「触って」



 相馬に手を導かれるままに、腰元に――あ、

 固い。

「握って」



 言われるがままに握って、先端のぬるぬるを手にまとって優しく動かすと、相馬が細く長く息を吐いた。
その息は震えていた。

 上下にしごき始める。



「あー……それ……霧野、もっと根元まで、ゆっくり、……ああ、それ、気持ちいい、」



 相馬の手が私の脚の間に戻ってきた。

「……んっ……」

 私が反応するのが、手を通して相馬に伝わる。

「ここ触られるのは好きなんだもんな」

 やだ、いわないで、



 ぐちゅぐちゅと鳴る水音で、もうそこがどんなにはしたないことになっているかわかった。
相馬の指が、秘芯の裏を撫でる。全身の熱と神経がそこに集まっているみたいに、快感が全身を駆け巡る。



「そ、ま」

「何?」

 切れ切れでも相馬は聞き分けてくれた。


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