この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
unbalance
第6章 睡魔
もう体を立てているのがしんどいほどに眠くなっていた。
お行儀悪いとは思いながらも、頬杖に頭の重さを乗っけたまま、
「ごめん、こんな話」
「いや、いいけど」
あーあ。まさか、こんな話を相馬にするなんて。
弱みを見せてしまったようで、でも、それを後悔できない自分が、今は怖かった。
酔っている。
相馬はいちばんだめだって思ってたのに。
相馬にはぜったい見せたくないと思ってたのに。
仕事上の距離が近すぎるし、相馬みたいな人には私の気持ちなんてわかんないだろうし……そもそも興味もないだろうし……。
がくっと自分の頭が落ちた衝撃で、はっと目を覚ました。
やばい、このままじゃ寝落ちてしまう。
慌てて背筋を伸ばして座り直す。
今、何時?
もうタクシーの一台ぐらいなら捕まるころかもしれない。