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第8章 返事



「俺……その……俺も、したい、ん、だけど」

 思わず目を見開いた。

 いいの?

 私でも、いいの?



 相馬は目を泳がせながら、汗ばんだ口元を手首で拭った。
視線をおろすと、彼の下半身は、まだ元気にテントを張っていた。

 いいんだ、私で。

 私で――そんなふうになってくれるんだ。



 嬉しい。

「いいよ」


 私、いいよ。相馬に気持ちよくなってほしい。
相馬が私で気持ちよくなるところ、見たい。
痛くても苦しくてもいい。

私で、してほしい。



 私は空中で体育座りをするように自分で膝を抱えた。
さすがに恥ずかしかったから、あんまり大胆に足を開くのは憚られたけれど、でも精一杯、相馬が入れやすいように、気持ちよくなれるように、



「はい」

 いいよ、入れて。



 どん、と床を踏み鳴らす音がして、相馬がベッドから降りていく。
半ば走るように廊下に出る。

 ひゅ、と肝が冷えた。


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