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SSS-EX 世紀末青春子守唄
第3章 『目を閉じておいでよ』
続けて、

「大学受験しない学校の生徒と、一緒にいては、時間をロスしますよ」

と、言われて、絶句した。なぜ?そんな言い方になるの?『ゆかちゃん』だって、大学受験するのに、しないと決め付けるの。思わず、

「あの子も大学受験します」

と、言い返したら、

「受ける大学が違うでしょ!」

と、ピシッと言われた。そう、このことがあってから、私は職員室に呼ばれてもいかなくなった。

多分、学校からは要注意人物として認知されたと思う。家にも連絡があった。帰宅したら、母から、

「樟蔭に友達なんていたの?勉強しない学校の子と友達になんてなることは許しません」

と、言われ、自室に籠った。

そのうち、学校で、私がハイハイタウンの交差点で、清風男子と話していたと、噂が広がり、樟蔭女子とも友達らしいと噂が広がり、みんな、離れていった。

そう、同じ高校の中でも、英数と普通には垣根があった。だからか、普通科の『かよちゃん』と話していても、白い眼で見られ、

「そんなに普通科の子と仲良くしたいなら、普通科に行ったら?」

と、言われたこともあった。学歴・偏差値至上主義の世界だった。私はそんなところが嫌いだった。別に、四天王寺中学・高校のすべてが嫌だったわけではなかったけど、そういう側面は確かにあったし、そこは馴染めなかった。

それに、同級生の『星光男子』崇拝にもついていけなかった。だから、段々、学校のなかで自分という存在を消していった。

部活を辞めて、家に帰るのも極力遅くした。

家から自転車で行ける範囲に、近畿大学があった。私たちは、その近くで集まるようになった。

多分、近くの人たちからは奇異に見られていたかもしれない。

清風、四天王寺、四天王寺、樟蔭の高校生が自転車に乗って集まるのだから。

なぜ、そこだったのか…。それは、『かよ』の知り合いだった大学生の下宿がそこだったから。

古いアパート。

『かよ』はあるころから荒んでいった。プール学院中学から四天王寺学園高校に進学したときは、やる気満々だったはずなのに、両親の不仲、そして、自身の父親との不仲、校則が緩やかなプール学院と、校則などが厳格な四天王寺学園の学風の違い、教員との軋轢、いろいろあったのだと思う。
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