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第1章 妻狩り依頼・高慢女の鼻を折れ

　　　　仕事？あなたが夫に頼まれたのは、
　　　　わたしが夫の指図に従う女にすること
　　　　だったのじゃないの？


と、実華子は俺を睨む。そう、上から見下ろしながら。


　　　　そう。そのために、妻を犯してくれと。


と、俺は、実華子見上げて笑った。


　　　　でもな。確認がいるんだよ。

　　　　依頼者の言っていることが事実かどうか。

　　　　高慢で傲慢な女なのか。

　　　　夫を馬鹿にする女なのか。


と、俺が話すと、実華子は、クスっと笑って、


　　　　あなたが夫になりきって、
　　　　確認したのだとしたら、無意味ね。

　　　　わたしは夫を侮蔑しているわ。
　　　　心底、軽蔑しているし、
　　　　嫌悪感すら感じている。

　　　　でも、あなたに感じたのは、
　　　　言葉の上のすれ違いからくる軽い怒り。

　　　　レベルが違うわ。

　　　　夫が軽蔑されていると感じるのは正常なこと。

　　　　だって、軽蔑しているのだから。

　　　　だから、夫から見れば、わたしは傲慢かもしれないわ。

　　　　開院しても経営が下手で、
　　　　利回りの悪い経営状態が続いていた。

　　　　呆れて意見をすると、バカにするな！ってキレる。

　　　　わたしが実家から相続税対策で贈与を受けていることも
　　　　俺の稼ぎが悪いからと、いつまでも親から支援を受けて、
　　　　俺を馬鹿にするのか！ってキレる。

　　　　あの人は、医療に関すること以外は、からっきしなのよ


と、話し続けた。わかることもある。