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人妻必罰仕置人-闇に裁いて仕置する 南無阿弥陀仏・・・
第1章 妻狩り依頼・高慢女の鼻を折れ
今日は、これでいい。

あとは、どこかで、実華子に会うことだ。


   それは、失礼しました

と、言って、

俺はゲレンデの助手席に座る女性に丁寧に頭を下げた。

俺は、助手席に座る実華子にジロッと見た。

怯えたような顔をした実華子。

直ぐに俺は視線を野島に合わせて、

横を通り過ぎる車に笑顔で手を振った。

野島は引きつった笑顔で、

軽く頭を下げて通り過ぎて行った。


これでいい。


実華子は俺の顔を憶えたはずだ。

あとは、どこで会うかだ。

哲夫医師に連絡を取った。


   今、奥様は、有馬温泉を出発されました。

と、俺は伝えた。哲夫医師から、


   あ、有馬?


と、オウム返しに返ってきたが、

そこは、

   ありゃまあ~

で、あって欲しかった。

そんな冗談はさておき、

哲夫医師には、想定外だったようだ。

   ひとりで?

と、聞く哲夫医師。そんなわけがあるはずがない。

   同行者がいました。

と、俺がもったいぶって話すと、

   だ、だれだ?誰なんだ?有馬に?

と、聞く声が、スマートフォンから聞こえる。

俺の頭の中では、

   誰だ! 誰だ! 誰だ! 有馬の山に 走る影

   白いベンツの クォーターバック♪

と、懐かしのガッチャマンの歌が鳴り響いていた。

それはそれとして、俺は冷静に、

   一度、奥様に対面する機会をください。

   今日、じっくりと奥様に一緒に居た男性とともに会いました。

   俺を見て、奥様がどういう反応をされるか。

   見ものですよ

と、俺が話すと、

   誰か教えてくれ

と、嘆く哲夫医師の声がスマートフォンから聞こえた。

   聞かない方がいいですよ

と、俺が言うと、取り乱した感じだった哲夫医師の声が、

   そ、そうか。それも、そうだな

と、1人で納得し、平静に戻った。

   だったら、明日でもいいが。

   明日は日曜日で休診日だ。

と、話す哲夫医師。

   奥様もご在宅ですか?

と、俺が確認すると、

   午前中は教会だが、その後は帰宅するはずだ。

と、答える哲夫医師。

そういえば、野島もクリスチャンだと聞いている。

そういう接点もあったのかもしれない。
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