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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第6章 寵妃になる為に…※
「……俺たちはね、寵妃を選んでるんじゃなくて、鶯が前世の嫌な事を忘れて気持ちよく転生出来る為に居るんだよ。」
泣きながらしがみ付いてくる鶯に、玄武は優しく声をかける。
「でも、寵妃様もいらっしゃるじゃ無いですか。」
「………………。」
正直、そこの線引きは相手の心を読んでいる部分が多い。
本気で女人が寵妃になる事を望んでいて、自身もその女人を愛しているなら寵妃にする事もある。
しかし、その事ですら、この気の遠くなる桃源郷の時間の中で稀な事なのだ。
そして鶯はと言うと…。
今の状況に満たされていないから、寵妃にして欲しいと言う欲望の方が多い。
どう鶯を宥めればいいか、玄武は悩んだ。
(……これはもう、白虎の能力に頼るかな…。)
本来なら、白虎の能力に頼るのでは無くて、女人自身の気持ちで転生を決めて欲しい。
しかし、しばらく鶯を見ていても、それが出来そうに無かった。
「…泣かないで鶯、君が泣くと俺も辛いよ…。」
その気持ちは本心だ。
確かに鶯は困らせる存在ではあるが、それ位では彼女が疎ましく感じる事は無い。
玄武は鶯の涙を唇で拭った。
ちゅっちゅっと何度も涙を拭って、鶯の唇にキスをする。
「ん……玄武様……。」
泣いていた鶯も、顔を赤く染めると、玄武のキスに気持ちを預ける。
舌が絡み合う頃には、鶯から鳴き声ではなくて、甘い吐息が漏れはじめる。
ああ…本当に。
女人達は可愛い。
どんなに泣いて困らせても、自分と向き合っている時は、素直にその体を預けてくれる。
「…玄武様……今日は……。」
四神達との時間をどう決めるかは女人達に任せていた。
泣きながらしがみ付いてくる鶯に、玄武は優しく声をかける。
「でも、寵妃様もいらっしゃるじゃ無いですか。」
「………………。」
正直、そこの線引きは相手の心を読んでいる部分が多い。
本気で女人が寵妃になる事を望んでいて、自身もその女人を愛しているなら寵妃にする事もある。
しかし、その事ですら、この気の遠くなる桃源郷の時間の中で稀な事なのだ。
そして鶯はと言うと…。
今の状況に満たされていないから、寵妃にして欲しいと言う欲望の方が多い。
どう鶯を宥めればいいか、玄武は悩んだ。
(……これはもう、白虎の能力に頼るかな…。)
本来なら、白虎の能力に頼るのでは無くて、女人自身の気持ちで転生を決めて欲しい。
しかし、しばらく鶯を見ていても、それが出来そうに無かった。
「…泣かないで鶯、君が泣くと俺も辛いよ…。」
その気持ちは本心だ。
確かに鶯は困らせる存在ではあるが、それ位では彼女が疎ましく感じる事は無い。
玄武は鶯の涙を唇で拭った。
ちゅっちゅっと何度も涙を拭って、鶯の唇にキスをする。
「ん……玄武様……。」
泣いていた鶯も、顔を赤く染めると、玄武のキスに気持ちを預ける。
舌が絡み合う頃には、鶯から鳴き声ではなくて、甘い吐息が漏れはじめる。
ああ…本当に。
女人達は可愛い。
どんなに泣いて困らせても、自分と向き合っている時は、素直にその体を預けてくれる。
「…玄武様……今日は……。」
四神達との時間をどう決めるかは女人達に任せていた。