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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第7章 西の虎【白虎】…※
『…あんた…本当に寵妃になる気があるの?』

呆れた顔でそう言った舞鶴を思い出す。








分かってる。

四天王全員の寵妃にならなければ甦れないのだから。








だけどやっぱり、まだ朱雀に対して心を開く事は出来なさそうだ。

先に大人気なく、自身の苛立ちをぶつけてきたのは彼の方だ。








そうでは無く。

桃源郷の世界で普通にあの姿を見かけたら。

一瞬で彼に惹かれていただろう。








そして朱雀も、自分の使命に従い、胡蝶と過ごしてくれたら。

自分は満足して簡単に転生したかもしれない。








それほど、想い人は胡蝶にとっては特別だった。








だけどもう、どちらかと言うと似てない部分ばかり目がいってしまい、それが鼻に付く。

あの姿を見て、純粋に恋心を募らせる事はもう無いだろう。








胡蝶はため息を吐いて、舞鶴ご指名の洗い場に向かった。








川が見えてくると、川の辺りに寝そべっている人影を見た。

白髪の髪が風に揺れていて、洋装の男がぼんやりと空を見ている。








(ああ…、白虎だ…。)

彼が白虎だと分かったのも、また手の甲から膝にかけて書かれている刺青だった。

手の甲には虎の顔が見えている。







舞鶴がこの場合に執拗に行かせていたのは、彼と会わせる為だったと、胡蝶はやっと分かった。








(下の者は四天王に会うのも難しいと言っていたけど……。)

どうやらコレが、舞鶴が協力してくれる『恩恵』の様だ。








「…あの、洗濯をしていいですか?」

胡蝶は白虎に近付くと、伺う様に声をかけた。

「………ここで?」








青い目がと長いまつ毛が一緒に揺れた。

目が合った白虎はとても綺麗な顔をしていて、胡蝶は一瞬息を呑んだ。



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