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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第7章 西の虎【白虎】…※
それが本心なのだろうか。
寂しそうな背中に思わず手を伸ばした。
振り向いた白虎は胡蝶の顔を見た。
胡蝶は心配そうな悲しそうな顔をしていた。
その顔を見て、白虎は少し笑った。
「……胡蝶が嫌いな訳じゃ無いよ。」
そうして胡蝶の顔に触れると、もう一度キスをした。
軽いキスはすぐに唇が離れて、白虎は胡蝶を抱き締めた。
「……おかしいよね…、もう何百年も経っているのに、その名前を呟くだけでまだ胸が締め付けられるんだ。」
「……私がこんな名前にしたせいですね…。」
「……でも、本当に胡蝶が嫌いなんじゃないよ…、だからそんな悲しそうな顔しないで。」
悪い事をした。
少し態度に出て、目の前の【胡蝶】を不安にさせてしまった様だ。
普段なら女人を不安にさせる事なんてしないのに。
少し【胡蝶】と言う名前に、感情に浸ってしまった様だ。
可愛らしい顔は全然【胡蝶】の面影は無いのに。
まだ自分の心の傷は癒えていないと分かってしまった。
(俺より、胡蝶の方が辛いだろう…。)
この桃源郷で沢山の女人に会って来た。
傷付いた子も居れば、傷は無く恋愛に未練のある女人もいた。
それでも皆んな、桃源郷を去る時は笑顔だった。
たった1人だけ、背後しか見せなく桃源郷を去った【胡蝶】
あの時、【胡蝶】はどんな顔をしていたのだろうか。
もし、この胡蝶が笑顔で桃源郷を去る事が出来たなら。
少しはその時の罪悪感も薄まる気がした。
胡蝶を抱いていた手に少し力を込めた。
出来るなら。
この胡蝶は自分が幸せにしてあげたい。
しかし、その相手を選ぶのもまた女人の方だ。
寂しそうな背中に思わず手を伸ばした。
振り向いた白虎は胡蝶の顔を見た。
胡蝶は心配そうな悲しそうな顔をしていた。
その顔を見て、白虎は少し笑った。
「……胡蝶が嫌いな訳じゃ無いよ。」
そうして胡蝶の顔に触れると、もう一度キスをした。
軽いキスはすぐに唇が離れて、白虎は胡蝶を抱き締めた。
「……おかしいよね…、もう何百年も経っているのに、その名前を呟くだけでまだ胸が締め付けられるんだ。」
「……私がこんな名前にしたせいですね…。」
「……でも、本当に胡蝶が嫌いなんじゃないよ…、だからそんな悲しそうな顔しないで。」
悪い事をした。
少し態度に出て、目の前の【胡蝶】を不安にさせてしまった様だ。
普段なら女人を不安にさせる事なんてしないのに。
少し【胡蝶】と言う名前に、感情に浸ってしまった様だ。
可愛らしい顔は全然【胡蝶】の面影は無いのに。
まだ自分の心の傷は癒えていないと分かってしまった。
(俺より、胡蝶の方が辛いだろう…。)
この桃源郷で沢山の女人に会って来た。
傷付いた子も居れば、傷は無く恋愛に未練のある女人もいた。
それでも皆んな、桃源郷を去る時は笑顔だった。
たった1人だけ、背後しか見せなく桃源郷を去った【胡蝶】
あの時、【胡蝶】はどんな顔をしていたのだろうか。
もし、この胡蝶が笑顔で桃源郷を去る事が出来たなら。
少しはその時の罪悪感も薄まる気がした。
胡蝶を抱いていた手に少し力を込めた。
出来るなら。
この胡蝶は自分が幸せにしてあげたい。
しかし、その相手を選ぶのもまた女人の方だ。