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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第7章 西の虎【白虎】…※
「人手が足りない所だから、すぐに働いてくれる?」
「はいっ。」
一瞬気になった女人の笑みを、胡蝶は頭の中に押し込んだ。
言われた通り皿を並べると、どんどん料理が大きなお盆の上に並べられていく。
ゆうに3人前はありそうな料理が、胡蝶の目の前に置かれた。
「青龍様に届けて。」
ん?青龍?
料理から目を離して、胡蝶は女人を驚いた様に見上げた。
「私がですか?!」
「……何があっても、料理が冷めない内に、絶対に青龍様に食べさせて。」
そう言って見下ろしている女人の顔には、一切笑みがない。
周りはまたも、胡蝶が四天王に会う事に良い顔をしていない。
だけど…。
鶯の様に、声を荒げる者はいなく、胡蝶と女人のやり取りを見守っている感じだった。
(……何なの??)
胡蝶は、理解出来ない状況に眉を顰める。
「…本当は私が届けるのが1番手っ取り早いんだけど…。」
女人はすぐに胡蝶から顔を逸らして、再び料理を作り始める。
まだまだ作り続ける料理が終わる気配は無い。
「青龍様が駄々を捏ねたら……【歌姫】が直接部屋に行くと言ってちょうだい。」
歌姫?
覚えのある名前に、胡蝶は舞鶴を思い出した。
そう、舞鶴が1番初めに話した、青龍1人の寵妃【歌姫】。
歌姫?!この人が?!
他の寵妃とは違い、下の者と同じ服を着て、一日中厨房に居る。
『憂いのある目が……。』
舞鶴の歌姫のイメージに目を細めた。
憂いがあるのでは無くて……。
働き過ぎで死んだ目の間違いではないだろうか……。
「はいっ。」
一瞬気になった女人の笑みを、胡蝶は頭の中に押し込んだ。
言われた通り皿を並べると、どんどん料理が大きなお盆の上に並べられていく。
ゆうに3人前はありそうな料理が、胡蝶の目の前に置かれた。
「青龍様に届けて。」
ん?青龍?
料理から目を離して、胡蝶は女人を驚いた様に見上げた。
「私がですか?!」
「……何があっても、料理が冷めない内に、絶対に青龍様に食べさせて。」
そう言って見下ろしている女人の顔には、一切笑みがない。
周りはまたも、胡蝶が四天王に会う事に良い顔をしていない。
だけど…。
鶯の様に、声を荒げる者はいなく、胡蝶と女人のやり取りを見守っている感じだった。
(……何なの??)
胡蝶は、理解出来ない状況に眉を顰める。
「…本当は私が届けるのが1番手っ取り早いんだけど…。」
女人はすぐに胡蝶から顔を逸らして、再び料理を作り始める。
まだまだ作り続ける料理が終わる気配は無い。
「青龍様が駄々を捏ねたら……【歌姫】が直接部屋に行くと言ってちょうだい。」
歌姫?
覚えのある名前に、胡蝶は舞鶴を思い出した。
そう、舞鶴が1番初めに話した、青龍1人の寵妃【歌姫】。
歌姫?!この人が?!
他の寵妃とは違い、下の者と同じ服を着て、一日中厨房に居る。
『憂いのある目が……。』
舞鶴の歌姫のイメージに目を細めた。
憂いがあるのでは無くて……。
働き過ぎで死んだ目の間違いではないだろうか……。