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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第8章 春を司る蒼龍【青龍】…※
時間が止まった様に、青龍と菊菜は動かなかった。
その表情は、どこか青ざめている。
「……お前、歌姫のところで働いてるのか?」
「…今日から歌姫様のところで働いている胡蝶です。」
胡蝶は、さっさと自分の身なりを整えると、青龍をジトッと見ながら言った。
そんな胡蝶に、青龍は大きなため息を吐いた。
「…はぁ…お前が胡蝶…。」
その声は一段と低く聞こえた。
「青龍様、お昼を食べて下さい。」
胡蝶は寝台から降りると、用意した食事を指さして言った。
その胡蝶の言葉に、青龍と菊菜は静かに服を着始めた。
歌姫の名前はすごい。
こんな猛獣の様な青龍を、簡単に制御出来るのだから。
寝台から降りた青龍が、胡蝶の前にゆらっと立った。
他の四神達より大きい青龍を見上げて、胡蝶はゴクッと喉が鳴った。
「青龍様と同じご飯を食べれるなんて、今日は得しました。」
菊菜は着替え終わるとさっさとテーブルに向かった。
四神達の食事は、自分達が食べる物より手が込んでいる。
一緒に居る時に食事になれば、その恩恵を受けらる様だ。
「……お前も食べて行け。」
部屋を出ようとする胡蝶に青龍は言った。
「…私ですか?」
「確かに、どうやらあなたの分もあるみたいね。」
テーブルに並べてある食事は3人で食べても十分過ぎる量だった。
歌姫は一緒に過ごしているだろう女人と。
胡蝶の為の食事も用意したのだ。
(……なんで私の分まで?)
考えている胡蝶の前で、青龍と菊菜は食事を始める。
『早く座れ』と、青龍の目がギロッと胡蝶を見た。
その表情は、どこか青ざめている。
「……お前、歌姫のところで働いてるのか?」
「…今日から歌姫様のところで働いている胡蝶です。」
胡蝶は、さっさと自分の身なりを整えると、青龍をジトッと見ながら言った。
そんな胡蝶に、青龍は大きなため息を吐いた。
「…はぁ…お前が胡蝶…。」
その声は一段と低く聞こえた。
「青龍様、お昼を食べて下さい。」
胡蝶は寝台から降りると、用意した食事を指さして言った。
その胡蝶の言葉に、青龍と菊菜は静かに服を着始めた。
歌姫の名前はすごい。
こんな猛獣の様な青龍を、簡単に制御出来るのだから。
寝台から降りた青龍が、胡蝶の前にゆらっと立った。
他の四神達より大きい青龍を見上げて、胡蝶はゴクッと喉が鳴った。
「青龍様と同じご飯を食べれるなんて、今日は得しました。」
菊菜は着替え終わるとさっさとテーブルに向かった。
四神達の食事は、自分達が食べる物より手が込んでいる。
一緒に居る時に食事になれば、その恩恵を受けらる様だ。
「……お前も食べて行け。」
部屋を出ようとする胡蝶に青龍は言った。
「…私ですか?」
「確かに、どうやらあなたの分もあるみたいね。」
テーブルに並べてある食事は3人で食べても十分過ぎる量だった。
歌姫は一緒に過ごしているだろう女人と。
胡蝶の為の食事も用意したのだ。
(……なんで私の分まで?)
考えている胡蝶の前で、青龍と菊菜は食事を始める。
『早く座れ』と、青龍の目がギロッと胡蝶を見た。