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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第8章 春を司る蒼龍【青龍】…※
青龍の目力に負けて、胡蝶は椅子に座った。

「……いただきます…。」









給仕の最中にご飯を食べる罪悪感もあり、一口目は控えめに口に運んだ。










(……めっちゃ美味しい。)










そう感じてからは早かった。

多少あった罪悪感は吹き飛んで、胡蝶は料理の味を楽しんだ。








四天王達にご飯を運ぶだけで、毎回ご相伴にありつけるなら。

腕が曲げる事なんてなんて事も無い。








歌姫のご飯を食べている最中は、皆食事に集中した。

あっという間に、沢山あった料理は空になった。








「ご馳走様です…。」

満足。

その一言が全てを表している。








「…さて…、続きをするか。」

「……………。」








食後の余韻も無く、青龍と菊菜がまた寝台に向かった。

そんな2人を細い目で見て、胡蝶は空になった食器をお盆に戻した。

来た時とは違って、随分と軽くなったお盆に、胡蝶は寝台の方を見た。









青龍は胡蝶をもう呼ばなかった。

別に、その事にモヤモヤする事は無かったが。

どうやら自分は、舞鶴の与えてくれた機会をことごとく無駄にしている様な気分になった。








他の女人の様に、四天王達と楽しく過ごす。

胡蝶にはそれが出来ない。









(いや……だって……。)








考えてはいけない。

ここは、そんな常識の枠に囚われない場所なのだ。

だけどー。









触れてくる男達は、自分の最愛の男では無い。










そして、その最愛の男の姿でさえ紛い物だ。









キスをすれば、体に触れられれば一瞬の高揚感は得られる。

だけど、それは一瞬で、すぐに醒める気持ちと体のぶり返しに戸惑いの方が大きい。










(…ああ…無理かもしれない……。)
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