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ポートレート – Portrait –
第3章 夕陽の中で
真衣がソファーにうつ伏せになり、肘置きから顔を出す。KENは待っていたとばかりに、連写していく。
————KENさんがほしい顔や動きが、分かった気がする。ソファーから少しだけ顔を出すなんて、かくれんぼみたいで楽しくなってきた。普段なら照れてしまうような「かわいい」や、「綺麗」はお世辞だと思ったけど、その言葉の前後に必ず「会話」があった。シャッター音が「本当だよ」と伝えてくる気がした。それが多ければ多いほど、また綺麗に撮ってもらえると思い、どんどん嬉しくなった。
KENはカメラから目を離し、窓の方向を気にし、何度も見ていた。そして部屋の照明を落す。室内が薄暗くなった。オレンジ色の夕陽が、室内に入ってきており、もうテーブルをすべて覆い、近くまでその光が来ていた。
「真衣ちゃん、自然光を使って撮影しようか?」
「はい」
————KENさんがほしい顔や動きが、分かった気がする。ソファーから少しだけ顔を出すなんて、かくれんぼみたいで楽しくなってきた。普段なら照れてしまうような「かわいい」や、「綺麗」はお世辞だと思ったけど、その言葉の前後に必ず「会話」があった。シャッター音が「本当だよ」と伝えてくる気がした。それが多ければ多いほど、また綺麗に撮ってもらえると思い、どんどん嬉しくなった。
KENはカメラから目を離し、窓の方向を気にし、何度も見ていた。そして部屋の照明を落す。室内が薄暗くなった。オレンジ色の夕陽が、室内に入ってきており、もうテーブルをすべて覆い、近くまでその光が来ていた。
「真衣ちゃん、自然光を使って撮影しようか?」
「はい」