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ポートレート – Portrait –
第5章 新発見の戸惑い
真衣はKENに言われたとおり、服を着たまま、ピアノの背もたれに体を預け、座っていく。

KENは作業テーブルから、いくつか赤い麻縄の束を
持って近付き、真衣の体を見ながら束を解いていく。

「ちょっとごめんね」

そう言うとKENは、真衣の左太ももの中央付近に、縄をぐるりと、二回巻きつかせた。結び目を作り、余った縄で真衣の左手首を、隙間なく縛っていく。同様に右太ももに縄を這わせ、右の手首に縄を通して固定した。

次にKENは、左足首を椅子の脚に固定し、縛っていく。同じ縄が、左脚の膝下に縄をかけ、自由を奪う。同様の縛りを別の縄を使い、右足首と膝下にも施していく。これで真衣は、手首を太ももの縄に固定され、下半身の自由が奪われてしまった。

————こんな簡単な縛りで下半身が動けなくなるの…椅子の脚に膝下まで括りつけられて動かせない…お尻を持ち上げて立ち上がることもできない…。
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