この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第83章 一業所感(いちごうしょかん)
リンと美しい音が鳴り響く。
リン、リンと清浄な音があたりを包んでいった。

九条のひたいに汗が滲む。天乙貴人を制御する土御門も必死に呪力を絞り出していた。
ダリが槍を強く握る。その手に血が滲み、食いしばりすぎた歯がギリギリと音を立てる。彼もまた強く、強く願っていた。

『逝くな・・・戻れ・・・戻れ!・・・』

綾音!!

瞬間、あたりに光が満ちた。
それは死返玉に注がれた祓衆とダリの呪力が生み出した光
天乙貴人が放つ霊光
そして、もうひとつ・・・

九条は眼前の光景に、目を疑った。

光の中から二人の人の腕が伸びてきたのだ。
そして、続いて何本もの人の手が。

それらは、片霧麻衣が握りしめるように持っている死返玉を、麻衣の手ごと包むようにしていった。幾重にも、幾重にも重なる多くの人の手。
その力が加わって、光が、さらに一段、大きくなった。

ー行ける・・・!

「ふるのごと
 みちさかしらにして・・・」

「とりかえさむ!」

その言葉とともに空間が、真っ白に染まっていった。
/1135ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ