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天狐あやかし秘譚
第9章 甜言蜜語(てんげんみつご)
こうして、やっとのことで私がゆっくりできる番になったというわけだ。ぬるくなった風呂を追い焚きする。ダリは狐モードでベッドで丸くなっているので、放っておく。
ちなみにダリはめったに風呂に入らない。別に不潔でもないし、臭うわけでもないので本人の好きにさせている。どうやら妖力でどうとでもなるらしい。

やっと静かになった家。ちゃぽんと、湯船に浸かる。

はあああああ・・・・。
ほんっっとぉに、疲れたぁ・・・・。

温かいお湯に今日あった色々が溶け出していくようだ。

清香ちゃんの服をたくさん買ったなあ。なんか、まるで自分が本当の『まま』になったみたいだった。いろんな服を楽しそうに着るから、ついつい、お金もないのにいっぱい買ってしまった。
ダリと清香ちゃんを挟んで一緒に歩くの、なんか、なんかちょっと素敵だった。ちっちゃくて温かい手がぎゅーっと自分の手を掴む感触が、なんだか愛おしかった。

お風呂の中で手をにぎにぎする。
なんだろう・・・居場所があるって感じ、なのかな?

でも、その後は大変だった。
変な和食屋に迷い込んで、トイレ行こうとしただけなのに、いろんな怪異に遭遇した。

なかなか追いつけない店員さん、
髷を結った男の生首にアソコを舐められていた女性、
顔だけが女の蜘蛛、
大声で笑いながら追いかけてくる般若の顔、
そして、大鬼・・・

考えてみれば、あれ全部、芝三郎が化けていたんだよね。化け合戦、とか言っていた。どうやら、化け狸である芝三郎は、妖怪を引き連れている私を『強い人間』と勘違いし、化け比べを挑みたかったらしい。

迷惑なやつ・・・。

それで、結局は、ダリが自分を守ってやられちゃったと思いこんだ私が、芝三郎をダリの槍、に見せかけられたモップの柄で思いっきり叩くことになる。最後は物理攻撃にて化け比べは私達の勝ちになったのだ。

いやいやいやいや・・・色々ありすぎだろう。
またしても心の中に神様への文句が湧き上がってくる。
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