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天狐あやかし秘譚
第9章 甜言蜜語(てんげんみつご)
それに、一番許せないのは・・・。あ、ダメだ、思い出したらまた腹が立ってきた。

気絶した芝三郎を前に私が呆けているときの、あのダリの表情!
大笑いするわけでもなく、いたずら成功して喜ぶでもなく、ふいっと横を向いて、失笑するあの顔!!

めっちゃバカにされた気がする!!!

そうなのだ。ダリはあの変な和食屋を見つけたときから、あれが狸の仕業だと気づいていたのだ。その上で、『面白かったでな。様子を見てみた』と。その後、言うに事欠いて、

『それにああいうのを、人の子は『えんたーていめんと』というて楽しむのではないのか?』

などと言う。

ざけんなよ!
まったく・・・まったく・・・ダリのやつ!

「私の純な乙女心に、責任取れってのよ!」
思わず、ひとりごちしてしまう。
口を沈めて、ブクブクと息を吐く。

「それが・・・主の望みなら」

ひゃああ!

突然声をかけられて、びっくりする。振り向くと浴室にダリが立っていた。
全裸、狐神モード。
そして、その股間には立派な屹立が・・・。

ぎゃあああ!

「な・・・何してるのよ!ダリ!」
再び顔を半分まで湯船に沈め、せめてもギュッと胸を両手で包むように隠し、足をすぼめる。
そんな私の抗議の声を全く意に介さず、ダリはキョロキョロと浴室を見回している。
「ふむ・・・狭いな。これでは用が足りぬ」
ダリが立ったまま、右手の手のひらを下に向け、呪言を奏上する。

「ももしきの 大宮に満つ 月影よあれ
 恋ひしきは 明かぬ夜とぞ 君が目にあれ」

清らかな月明かりのような光が、ダリの手のひらから溢れた。突然のことに、私は小さく悲鳴を上げ、目を閉じる。

「良いぞ、綾音。目を開けよ」

ダリに促され、恐る恐る目を開けると。

何?これ!?
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