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天狐あやかし秘譚
第104章 【第20話 ヤンデレ】一途一心(いちずいっしん)
!
彼が顔をのぞかせた瞬間、ぱっと事務所の雰囲気が一変する。
「やあ!おはよう!」
今まで灰色に沈んでいた事務室に一気に爽やかな新緑の風が吹き込んだかのような、そんな錯覚すら覚える。特に、女子連中の変化たるや如実だった。
「おはようございます♪」
「九条様・・・今日はどんなご用事ですか!?」
「あ!こちら、お席あいてますよ!」
「あ、ありがとうね、工藤さん。工藤さんの声を聞くと元気になるよ!」
「ええとね、土門様に用事があるんだけど・・・あ、清水さん・・だよね?あ、髪型変えた?可愛いね〜」
「うん、ありがとう、柿内さん。いつも優しいね。あ、でも、土門様いないみたいだね」
さすが、陰陽寮一のモテ男と言われるだけのことはある。さりげなく、女性職員の名前を全て覚えており、さらにポイントを押さえてほめるのも忘れない。
この九条様、代々優れた陰陽師を輩出してきた名門・九条家の次期当主であり、20歳の若さで位階審査を突破、現在すでに陰陽博士として活躍し、『属の三位』という位階を頂戴しているという、陰陽寮の中でもスーパーエリートのひとりである。実力も家柄もともに申し分ない上に、ルックスもよく、立ち居振る舞いもスマートときている。これがモテないわけがない。
私の周囲に座っている女子陰陽師たちは皆一様に目がハートになり、浮足立つ。
「あ!明咲ちゃんもおはようさん!今日も頑張ってるね」
突然声をかけられて、ビクッと肩が震える。その拍子に、キータッチミスをしてしまい、危うく画面を全クリアしそうになって慌てた。
「あ・・・はい・・・おはようございます」
囁くような小さな声が口から漏れる。目はディスプレイに向けられたままだ。
「ふふ・・・いつも明咲ちゃんはクールだねぇ・・・えっと、ところで土門様は・・・外出中?」
「本日、土門様は休暇を取られています」
私が応えようとする前に、占部の予定を管理している冴守様がその問いに答える。続けて土門が本日から3日間、休みを取っている旨を九条様に告げていた。
「え〜そうなんだー・・・困ったなあ・・・。ま、いいか・・・えっとじゃあ、この書類渡しておいてもらえますか?1週間前に依頼もらっていたチャッチャックィシンの目撃データのまとめ・・・こんなものなんに使うんだろうね?」
彼が顔をのぞかせた瞬間、ぱっと事務所の雰囲気が一変する。
「やあ!おはよう!」
今まで灰色に沈んでいた事務室に一気に爽やかな新緑の風が吹き込んだかのような、そんな錯覚すら覚える。特に、女子連中の変化たるや如実だった。
「おはようございます♪」
「九条様・・・今日はどんなご用事ですか!?」
「あ!こちら、お席あいてますよ!」
「あ、ありがとうね、工藤さん。工藤さんの声を聞くと元気になるよ!」
「ええとね、土門様に用事があるんだけど・・・あ、清水さん・・だよね?あ、髪型変えた?可愛いね〜」
「うん、ありがとう、柿内さん。いつも優しいね。あ、でも、土門様いないみたいだね」
さすが、陰陽寮一のモテ男と言われるだけのことはある。さりげなく、女性職員の名前を全て覚えており、さらにポイントを押さえてほめるのも忘れない。
この九条様、代々優れた陰陽師を輩出してきた名門・九条家の次期当主であり、20歳の若さで位階審査を突破、現在すでに陰陽博士として活躍し、『属の三位』という位階を頂戴しているという、陰陽寮の中でもスーパーエリートのひとりである。実力も家柄もともに申し分ない上に、ルックスもよく、立ち居振る舞いもスマートときている。これがモテないわけがない。
私の周囲に座っている女子陰陽師たちは皆一様に目がハートになり、浮足立つ。
「あ!明咲ちゃんもおはようさん!今日も頑張ってるね」
突然声をかけられて、ビクッと肩が震える。その拍子に、キータッチミスをしてしまい、危うく画面を全クリアしそうになって慌てた。
「あ・・・はい・・・おはようございます」
囁くような小さな声が口から漏れる。目はディスプレイに向けられたままだ。
「ふふ・・・いつも明咲ちゃんはクールだねぇ・・・えっと、ところで土門様は・・・外出中?」
「本日、土門様は休暇を取られています」
私が応えようとする前に、占部の予定を管理している冴守様がその問いに答える。続けて土門が本日から3日間、休みを取っている旨を九条様に告げていた。
「え〜そうなんだー・・・困ったなあ・・・。ま、いいか・・・えっとじゃあ、この書類渡しておいてもらえますか?1週間前に依頼もらっていたチャッチャックィシンの目撃データのまとめ・・・こんなものなんに使うんだろうね?」

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