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天狐あやかし秘譚
第104章 【第20話 ヤンデレ】一途一心(いちずいっしん)
チャッチャックィシンというのに私も聞き覚えがない。九条様と冴守様の話を聞くとどうやら韓国の妖怪らしい。クィシンとは『鬼神』すなわち、鬼の一種のようだった。
「さあ・・・?あの方のお考えは我々にはちょっと・・・」
「ま、いいや、これ預かってもらっていい?」
「分かりました。ええと・・・どなたかこれを・・・」
冴守様が書類を保管する用事を言いつけようとして見渡すと、女子連中が一斉に立ち上がって『私が!』『私がやります!』などと言う。
「みんな元気だね・・・占部の事務室はいつも賑やかで楽しそうですね」
結局、書類は一番冴守様に近いところに座っていた工藤さんが預かることになっていた。
「じゃあね!みんな」
爽やかな笑顔を残して、九条様が立ち去っていく。
彼が出ていったら出ていったで、またしても大騒ぎである。
「きゃあ!九条様!!今日も素敵だったわねー」
「この間も、お一人で九州まで出向いて道塞ぎの怪異をお鎮めになられたって」
「ねえねえ!こっち見て笑ってくださったわよねー」
わいわい、きゃあきゃあと話が盛り上がる。
そんな中、私は『ちょっとお手洗いに』とガタンと立ち上がり、部屋を後にした。そんな私の後ろで、清水さんと工藤さんが、『明咲ちゃんクールねー』『明咲ちゃん、九条様がきてる時っていつもだんまりよね・・・。あんまりタイプじゃないのかしら?』『え〜そんな事ありうる!?』等と話しているのが聞こえた。
そんな言葉を尻目に、私は事務室の扉を出た。
てこてこてこ
てこてこてこ
てこてこてこ・・・
数歩、歩いたところでとうとう絶えきれなくなった私は、ふらりとよろけ、ぽすんと軽い音を立てて壁にもたれかかった。
・・・・・・・ボン!
顔が、発火する。
心臓が、激しく鼓動し、顔面がまるで火を吹いたのではないかと勘違いするほどに熱い。目の前がグルングルン回って頭の中まで沸騰してしまいそうだった。
今までフリーズしていた私の思考回路が、一気に決壊した。
「さあ・・・?あの方のお考えは我々にはちょっと・・・」
「ま、いいや、これ預かってもらっていい?」
「分かりました。ええと・・・どなたかこれを・・・」
冴守様が書類を保管する用事を言いつけようとして見渡すと、女子連中が一斉に立ち上がって『私が!』『私がやります!』などと言う。
「みんな元気だね・・・占部の事務室はいつも賑やかで楽しそうですね」
結局、書類は一番冴守様に近いところに座っていた工藤さんが預かることになっていた。
「じゃあね!みんな」
爽やかな笑顔を残して、九条様が立ち去っていく。
彼が出ていったら出ていったで、またしても大騒ぎである。
「きゃあ!九条様!!今日も素敵だったわねー」
「この間も、お一人で九州まで出向いて道塞ぎの怪異をお鎮めになられたって」
「ねえねえ!こっち見て笑ってくださったわよねー」
わいわい、きゃあきゃあと話が盛り上がる。
そんな中、私は『ちょっとお手洗いに』とガタンと立ち上がり、部屋を後にした。そんな私の後ろで、清水さんと工藤さんが、『明咲ちゃんクールねー』『明咲ちゃん、九条様がきてる時っていつもだんまりよね・・・。あんまりタイプじゃないのかしら?』『え〜そんな事ありうる!?』等と話しているのが聞こえた。
そんな言葉を尻目に、私は事務室の扉を出た。
てこてこてこ
てこてこてこ
てこてこてこ・・・
数歩、歩いたところでとうとう絶えきれなくなった私は、ふらりとよろけ、ぽすんと軽い音を立てて壁にもたれかかった。
・・・・・・・ボン!
顔が、発火する。
心臓が、激しく鼓動し、顔面がまるで火を吹いたのではないかと勘違いするほどに熱い。目の前がグルングルン回って頭の中まで沸騰してしまいそうだった。
今までフリーズしていた私の思考回路が、一気に決壊した。

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