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天狐あやかし秘譚
第105章 依々恋々(いいれんれん)
光の明滅が羅盤を中心に光が広がっていく。呪が極まり、そこに星宿と方位の吉凶が織りなす複雑な文様が展開していく。
この術式は、私が開発したとっておきの術式。
古代から伝わる方位占術を、金器である鏢と共鳴させることで更に洗練させる。結果として、素早く、正確に対象とした物事の性質、吉兆、行く末を占うことができるのだ。
その術式の名は・・・。
「展開せよ『八将神風水観図(はっしょうじんふうすいかんず)!』」
目の前に円形の陣が現れ、そこに対象となった物事、今の場合、橋本燈矢の置かれている状況、その過去と未来の情報が明滅する光となってたち現れる。そのパターンは私にしか読み取ることができないものだ。
橋本が入社してきた。意気揚々とした姿。
恋愛運がいい男だったようだ。彼の周辺には女性の姿が絶えなかった。
その彼の近く、憧れという名の小さく仄かな光をまとった女性・・・これは黒咲紗倉・・・?
最初はそれほど興味がなかったみたい。二人は別々の部署に配属される。
紗倉はIT技術に優れていたようだ。すぐに本社のシステム開発部門に登用される。それに対してコミュニケーション能力に優れた橋本は、営業部門でみるみる頭角を現す。
そして、昨年の12月・・・
紗倉が営業システムの構築プロジェクトに入ったことをきっかけに、現場を知るためと営業部に配属になってきた。ちょうどその時、橋本が同期の誰よりも早く昇任する。
そこにまとわりつく、女性たちの憧憬、そして、男性陣から寄せられる称賛と・・・昏い羨望の念。様々な情念が絡みつきながらも、橋本は天性の明るさで、誰隔てなくにこやかに接していた。
『あれ?黒咲さんじゃん!営業に来たんだ』
橋本が、紗倉に話しかける。紗倉の髪型は今ほどではないけれども、ボサボサで、服もろくにコーディネートされていない。化粧はかろうじてしているが、お世辞にも可愛らしいとは言えないものだった。
それは、ちょうどこの時、黒咲紗倉は付き合っていた彼氏が二股をかけていることを追求し、結果として、こっぴどく振られたばかり・・・だったというのもあった。
周囲の人も転属してきたばかりで、しかも何やら黒々としたオーラを纏っている紗倉を遠巻きにしていたので、この声掛けは彼女にとっては久しぶりのものだったみたいだった。
この術式は、私が開発したとっておきの術式。
古代から伝わる方位占術を、金器である鏢と共鳴させることで更に洗練させる。結果として、素早く、正確に対象とした物事の性質、吉兆、行く末を占うことができるのだ。
その術式の名は・・・。
「展開せよ『八将神風水観図(はっしょうじんふうすいかんず)!』」
目の前に円形の陣が現れ、そこに対象となった物事、今の場合、橋本燈矢の置かれている状況、その過去と未来の情報が明滅する光となってたち現れる。そのパターンは私にしか読み取ることができないものだ。
橋本が入社してきた。意気揚々とした姿。
恋愛運がいい男だったようだ。彼の周辺には女性の姿が絶えなかった。
その彼の近く、憧れという名の小さく仄かな光をまとった女性・・・これは黒咲紗倉・・・?
最初はそれほど興味がなかったみたい。二人は別々の部署に配属される。
紗倉はIT技術に優れていたようだ。すぐに本社のシステム開発部門に登用される。それに対してコミュニケーション能力に優れた橋本は、営業部門でみるみる頭角を現す。
そして、昨年の12月・・・
紗倉が営業システムの構築プロジェクトに入ったことをきっかけに、現場を知るためと営業部に配属になってきた。ちょうどその時、橋本が同期の誰よりも早く昇任する。
そこにまとわりつく、女性たちの憧憬、そして、男性陣から寄せられる称賛と・・・昏い羨望の念。様々な情念が絡みつきながらも、橋本は天性の明るさで、誰隔てなくにこやかに接していた。
『あれ?黒咲さんじゃん!営業に来たんだ』
橋本が、紗倉に話しかける。紗倉の髪型は今ほどではないけれども、ボサボサで、服もろくにコーディネートされていない。化粧はかろうじてしているが、お世辞にも可愛らしいとは言えないものだった。
それは、ちょうどこの時、黒咲紗倉は付き合っていた彼氏が二股をかけていることを追求し、結果として、こっぴどく振られたばかり・・・だったというのもあった。
周囲の人も転属してきたばかりで、しかも何やら黒々としたオーラを纏っている紗倉を遠巻きにしていたので、この声掛けは彼女にとっては久しぶりのものだったみたいだった。

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