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天狐あやかし秘譚
第16章 往事茫茫(おうじぼうぼう)
☆☆☆
次の日は快晴だった。

「土御門様、住民の避難、終わるそうです」
女怪の掃討は未明に終了した。その後、宮内庁からの要請を受けた自衛隊及び警察の助力により、予定より早く『始まりの女怪』河西佳苗が封じられているビルから半径3キロ圏内の住民の避難が完了する見通しだそうだ。

この後、14時00分から『始まりの女怪』及びそれが生み出した鬼道を消滅させるための作戦が決行されることとなった。

宮内庁陰陽寮陰陽部門、祓衆から土御門加苅を筆頭に陰陽博士3名、陰陽師50名が、祭部衆から大鹿島雪影を筆頭に陰陽博士3名及び敷島明日香他陰陽師25名が作戦に参加。その他、占部衆から土門杏理を筆頭に陰陽師10名がバックアップに当たる。

今回の作戦会議には、これら全員が一同に介している。

大会議室内、ホワイトボードを背に、瀬良、土御門、大鹿島、土門が座る。それに向かい合うように、祓部、祭部、占部の陰陽師等、総勢100名ほどが席についている。私は正面向かって最右翼の一番前に座らされていた。清香ちゃんと芝三郎は別室で陰陽生と言われる研修生の女性に面倒を見てもらっていた。瀬良が司会を務めていた。

まずは状況の共有からだ。
「現在、湧き上がった女怪は全て消滅。大鹿島様も結界を解いておられます。この後の作戦の対象となるのは、この地点にある池袋パークヒルというレジデントの2階フロアの大部分を占めているライブラリーです。ここで、天狐ダリがおそらく時間停止の術を展開しており、その効果範囲内に今回の『始まりの女怪』である河西佳苗、倖田令児、そして、天狐自身が封じられています。そして、最も重要なのは、この地点には『鬼道』が開いているということです。」

鬼道、という言葉にフロアがざわつく。

「ちなみに、前回の急襲時に土御門様、天狐により3名の生存者が救助されました。それぞれ名前及び経歴等は手元の資料を確認ください。現状酷い衰弱状態につき、九段下病院に入院させています。なので、ここからの情報聴取はできそうにありません」
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